化学工業日報に、弊社3Dプリンタ関連サービスに関する記事が掲載されました。
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ULジャパン 3DP関連認証制度普及 ― 材料特性評価、安全性、施設安全管理

ULジャパンは、3Dプリンター(3DP)関連認証制度の普及を図る。樹脂材料の特性評価、揮発性有機化合物(VOC)などの安全性、施設安全管理の3領域が対象で、3Dプリンターの使用者が適切に材料・装置の選定や使用環境を構築できるようにする。世界的な導入拡大に加え、国内企業の認証取得が始まっていることから、標準利用に向けたウェブセミナー(ウェビナー)開催などの施策も進める。化学・素材企業などに展開し、来年をめどに材料特性評価で10社以上の認証取得を目指す。

適切利用へウェビナーも
3Dプリンター分野で国際的な認証制度を整備・提供する。3Dプリンターは装置特性や成形方向などの製造パラメーターでも造形物の特性が変わり、装置・材料の選定が課題となっている。使用環境整備なども課題で、認証制度を通じて使用者の安全性確保にもつなげる。

材料特性評価は、3Dプリンター用樹脂に特化した「ブルーカード」認証を提供。既存の成形樹脂材料を対象とした「イエローカード」認証に対し、樹脂と造型した3Dプリンターを合わせて認証することで適切に利用できるようにする。年次監査など、信頼性を担保する仕組みも訴求する。

ブルーカードで対応する試験評価規格は、難燃性を対象としたUL94と、基本特性を評価するUL746 A〜D。国際規格に準拠した試験を行うホワイトカードにも対応する。米ストラタシスや3Dシステムズ、JSR出資の米カーボンなど3Dプリンターメーカーや、独BASFなど化学企業が認証を取得している。国内でもアスペクトが認証を取得したほか、大手化学企業などからの引き合いも複数あることから、今年を本格普及の年と位置づける。

安全性評価では、2019年に正式発行した「UL2904」の利用を提案。製造業にとどまらず、教育用途で3Dプリンターの利用が進んでおり、VOC評価などが求められている。国内はサポート材料などのサプライヤーも多く、ブルーカードとともに浸透を目指す。施設安全管理には「UL3400」を提供する。金属品を含めた3Dプリンターの設置空間や保管エリアが対象で、国際的にはロッキード・マーティンなどが認証を取得。製造工場に加え3Dプリンター受託業なども想定し、事故抑止に向けた利用を提案する。

足元は新型コロナウイルスの影響があるものの、直近では同社が講演したウェビナーに200人以上が参加するなど「非常に関心が高まっている」(同社)。ULの認証品検索システムを材料選定に活用する企業も多く、製品競争力強化も訴求する。3Dプリンターによる製品製造などの本格化を見据えた普及活動を進め、早期の標準利用につなげる方針だ。

 

「化学工業日報」2020年6月15日付 4面

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