インド テレコム機器の試験・認証(MTCTE)の強制化に関するお知らせ
インド電気通信局(DoT:Department of Telecommunications)の技術部門であるテレコミュニケーションエンジニアリングセンター(TEC: Telecommunication Engineering Centre)は 2021年9月22日、「テレコム機器に対する強制試験認証制度(MTCTE:Mandatory Testing and Certification of Telecommunication Equipment)」のPhase ⅢとPhase Ⅳの開始日を発表しました。MTCTEのPhase ⅢとPhase Ⅳは広範囲にわたる製品を対象としており、2022年7月1日以降、義務付けられる予定です。
対象カテゴリー
MTCTEは、インドのテレコム/通信ネットワークに接続するために販売される(または接続する機能を搭載する)あらゆるタイプのテレコム/テレコミュニケーション機器に適用されます。
対象となる機器をインド国内で販売または輸入するOEM業者、輸入業者、販売業者は、製品を上市する前にTEC 認証を取得し、機器にTECラベルを貼付しなければなりません。
以下は、MTCTEのPhase ⅢとPhase Ⅳの対象製品の例です。
Phase Ⅲ製品 | Phase Ⅳ製品 |
---|---|
Base station for cellular network セルラーネットワークの基地局 |
Transmission terminal equipment (DWDM, DXC) 伝送端末装置(DWDM、DXC) |
Repeater for cellular network セルラーネットワークの中継器 |
Optical fiber (single mode) 光ファイバー(シングルモード) |
Compact cellular network コンパクトセルラーネットワーク |
Satellite communication equipment 衛星通信装置 |
Smart camera スマートカメラ |
Radio broadcast receiver ラジオ放送受信機 |
Smartwatch スマートウォッチ |
Mobile radio trunking System 移動無線トランキングシステム |
Smart electricity meter スマート電力メーター |
HF radio HF無線機 |
Tracking device (with embedded SIMs) トラッキング機器(SIM埋め込み) |
VHF/UHF radio system equipment VHF/UHF無線システム装置 |
IoT gateway IoTゲートウェイ |
PTP PMP microwave fixed radio systems PTP PMPマイクロ波固定無線システム |
Endpoint device for environmental monitoring 環境モニタリングのエンドポイント機器 |
IP security equipment IPセキュリティ機器 |
Equipment operating in 2.4 GHz and 5 GHz bands 2.4 GHz帯および5 GHz帯で動作する装置 |
Router ルーター |
MTCTEのPhase Ⅲ・Phase Ⅳの全対象製品リストは、下記のリンクからご覧いただけます。
https://tec.gov.in/pdf/MTCTE/Notification_MTCTE_3_4.pdf
適合を達成する方法は?
TECでは、対象とされる製品は、TEC指定試験所もしくは相互承認協定(MRA)パートナー国の指定適合性評価機関(CAB:conformity assessment body)において、義務付けられた試験を受けることを要求しています。申請者は、申請書類とTEC指定試験所のテストレポートをMTCTEポータル経由で提出する必要があります。以下は適合性を判断するためにTECが定義する必須要件(ER:Essential Requirements)となります。
- EMI/EMC
- 安全性 – 製品安全およびSAR
- RF試験などの技術的要件
- IPv4、IPv6など、その他の要件
- セキュリティ要件(NCCS:National Centre for Communication Securityもこれに取り組んでいます)
MTCTEの登録はモデルベースとなっています。製造者およびベンダーは、1つのモデルごとに認証を取得する必要がありますが、関連/ファミリーモデルは、試験なしで認証を取得することができます(最大10モデル)。
MTCTE認証は5年間有効です。製造者およびベンダーは、同じ認証番号で認証をさらに5年間更新することができます(適用範囲ごと)。
2022年に予定されている変更
MTCTEポータルは2021年10月11日から申請受付が開始されています。2022年7月1日以降、Phase ⅢとPhase Ⅳで新たに追加された製品カテゴリーの認証には、TEC指定試験所での試験とTEC認証が必要になります。
製造者およびベンダーは、インドで製品を輸入する前にTECの認証を取得する必要があります。TECでは、製造者にTEC認証の取得後、TEC認証ラベルを製品に貼付することを求めています。
ULはMTCTEスキームの要求事項を満たすお手伝いをいたします
インド(ベンガルールとグルグラム)にあるULの試験所は、TECのCABとして指定されており、MTCTEスキームに基づく試験を実施しています。
規制に関する豊富な経験と現地のリソースを活用することで、お客様のMTCTE申請を支援し、プロセスの合理化、市場投入までの時間の短縮、最新の規制要件への確実な適合に向けたお手伝いをいたします。
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