WRAS認証取得のための飲用水材料試験:BS 6920試験
飲用水に接触して使用する非金属製品の適合性試験は、UL Solutionsにご相談ください。
飲用水材料試験の重要性
英国(UK)の水に関する規制や条例では、水道管継手は適切な品質を維持し、水道水の浪費、誤用、過度の消費、供給水の汚染を引き起こさないことが求められています。飲用水に接触する非金属材料もこれに準拠する必要があります。
これらの要件は、地方自治体の水道システム、配管、商業用および住宅用の水道システム、さらには家電製品にも影響を与えることがあります。
WRASとBS 6920について理解する
BS 6920規格の概要
英国規格6920(BS 6920)は、飲用水に接触して使用する非金属製品の水質へ影響とその適合性を評価するために使用されています。
WRASの概要とWRAS認証の重要性について
水規制諮問制度(Water Regulations Advisory Scheme: WRAS)は、配管製品および材料に関する独立した認証機関です。
WRASの認証を取得することで、製造業者は、材料が適切な品質であり、BS 6920規格への準拠を証明する試験を完了していることを証明できます。
BS 6920認証に向けた試験プロセスの手順
以下の試験方法はBS 6920の一部であり、試験対象の製品に接触した水のさまざまな特性を、試料と対照群を比較して測定します。
臭気と風味の試験
- 塩素化水および無塩素水への浸漬
- 試料から発生する感知可能な臭気の評価
- 希釈抽出物の風味の評価
水の色、濁度、外観に関する試験
- 非金属材料の試験水への24時間浸漬
- 抽出物の色および濁度の評価:色にはハーゼン単位(Hazen Unts: HU)、濁度にはホルマジン比濁法単位(Formazine Nephelometric Units: FNU)を使用
水生微生物の増殖試験
- 非金属材料を水に浸漬(最大9週間)
- 試験の第5週から第7週目における溶存酸素濃度の測定
- 平均溶存酸素差(MDOD)値の計算
公衆衛生上懸念のある物質の抽出(EXS)、または細胞毒性(Cyto)試験
- 試料材料を水に24時間浸漬
- 抽出物を用いて、生細胞が導入される試験の第2部で使用する増殖培地を調製
- 一定期間後、ブランク環境および毒性(硫酸亜鉛)のある環境における細胞を対照試料と比較
- 試料の毒性分析
- 細胞の形態に何らかの影響があるかを確認するための追加試験
金属抽出試験
- 試験水に24時間浸漬
- 試料抽出物中の元素(公衆衛生上の懸念があるもの)の濃度測定(最大7元素まで)
- 試験の検証として試薬ブランクを使用し、検出された濃度を評価
UL Solutionsの協力を得るメリット
UL Solutionsは、BS 6920の材料試験を実施する認定試験所として、お客様の重要な認証のために一元的に対応します。弊社のイタリアの研究所では、試験の実施に加え、水に関するその他の安全性、性能、持続可能性に関するサービスを提供しています。
- 水道業界で培った30年以上の専門知識
- 信頼できるエンジニアリングサポートと迅速なカスタマーサービス
- 試験と認証に一元的に対応
弊社は、自治体の水道管を介した飲用水の供給に不可欠な材料、製品、技術に対する試験、検査、認証を行う、包括的かつ多岐にわたるサービスを提供しています。
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