~ 製品に対する安心とともに健康、環境により良い製品の普及を支援 ~

(翻訳版:本プレスリリースは2012年2月10日(現地時間)、米国にて発表されたものです。)

米国の製品安全試験・認証機関であるUL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)は2012年2月10日(米国現地時間)、グローバルに展開する5大ビジネスユニットの1つであるUL Environment(環境)が、北米で初となる第三者機関による唯一の環境玩具規格「UL 172*」を発行したと発表しました。子ども達の健康に配慮した製品を製造する玩具メーカーは、UL172の認証を取得することにより、製品の安全性とともに、健康および環境にもより良い製品を送り出していることを訴求することが可能となります。

UL Environmentが今回発行したUL172は、画期的かつ多面的な規格であり、玩具が安全な化学物質を使用していること、健康および環境の両面に配慮した材料を使用し、製造されていることを認証する第三者任意認証の基準となるものです。

UL Environmentの責任者であるステファン・ウェンクは、以下のように述べています。

「UL172を発行したことにより私達は自信を持って、安全で人体にも環境にも優しい玩具を作りたいというビジョンを持っておられる玩具メーカー皆様の信頼できるパートナーとなることができます。ここ数年間に発覚した毒性を持った玩具のリコール騒動によって、消費者の皆様の間に、自分の子どもに買い与える玩具の安全性を心配する気運が益々高まっています。UL 172の認証取得により、玩具購入者の皆様に安心を与えると同時に、先進的な現具メーカーとしての信頼を得られることでしょう。」

米国消費者製品安全委員会(U.S. Consumer Product Safety Commission)によると、2008年から2011年に発覚した毒性のある玩具のリコール件数は最低でも45件ありました。この3年間は連続で、月あたりほぼ2回の頻度でリコールが発生していたことになります。この45件のリコール製品は全てが、米国外で生産された玩具です。UL 172は、世界中の何処でも生産・販売される子ども用玩具に適用可能な製品安全規格です。

UL 172は、試験および検証において測定可能な発ガン性物質、神経毒類、生殖型毒素、抗菌剤、重金属、香料が含まれていない玩具であることを規定しています。ここに規定されている玩具の毒性基準は、米国およびEUの要求事項と同等、またはそれらの要求を越えています。また、小児喘息の主要原因である揮発性有機化合物の放出限度値も厳しく設定すると同時に、社会的責任のある製造方法を促し、玩具とその包装に関わる生産、使用、廃棄から作り出される汚染物質の削減にも寄与することでもあります。

テネシー大学無公害製品センター(University of Tennessee’s Center for Clean Products)のセンター長であり、本規格開発の中心人物の1人であるキャサリン・A・ウィットは、以下のように述べています。

「この規格は、環境と健康に良い玩具の普及に向けた重要な1歩であり、重金属、発がん性物質など健康を阻害する危険物質を徹底的に禁止すると共に、持続的調達が可能な材料の使用と、社会的責任に準じた製造を奨励しています。これにより、親や祖父母をはじめとする玩具購入者は、自信を持って子ども達に玩具を買い与えることができます。」

UL 172の適用範囲は、木、プラスチック、ゴム、繊維、金属、バイオ素材で作られた玩具であり、これらの製品はボール、アクション・フィギュア、着替え人形用の衣服や装飾品などに及びます。今日、市場にある玩具関連製品の多種多様性は膨大であることから、アート・クラフト品、化粧品、ビデオゲーム、スポーツ用品、家具、ベビーカー、チャイルドシートといった類の子ども用製品は、現時点では対象外となっています。しかし、UL 172が北米で最初の玩具におけ安全規格であることは明白です。

ステファン・ウェンクは、続いて以下のように述べています。

「この規格の発行を大変うれしく思うと同時に、今後この規格が玩具市場に変革を起こす可能性に高揚感を抑えることができません。玩具購入者の生活をより良い方向へと変革させていく努力をされている製造者の方々のお役に立つことを楽しみにしています。」

——————————————————
[*1] Referred to as CCD-172, an EcoLogo® standard, in Canada

【UL Environmentの概要】

ULがグローバルに展開する5大ビジネスユニットの一つであるUL Environment(環境)のミッションは、環境に優しい製品、サービス、組織の成長と発展をサポートすることにより、世界の持続可能性、環境衛生、安全性の向上に寄与することです。加えて、企業が持続可能性の目標を達成し、消費者が信頼できる製品を購入する手助けをします。その提供サービスは、環境表示検証、多角的製品認証、環境製品宣言、室内空気品質の認証、化学物質排出試験、組織の持続可能性認証、コンサルティングと多岐にわたります。詳細はウェブサイト(https://www.ul.com/environment)をご覧ください。

【UL概要】

ULは、100年以上の歴史を持つ世界トップクラスの第三者安全科学機関です。世界46カ国以上に9,000名以上の専門家を有するULは、製品安全(Product Safety)、環境(Environment)、ライフ&ヘルス(Life and Health)、セミナー・情報提供(Knowledge Services)、検査・検証(Verification Services)のサービスを提供する5つの事業部門を設置し、拡大する顧客のニーズに対応すると共に、公共安全というミッションに向けた活動を展開しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。

【株式会社UL Japanの概要】

株式会社UL Japanは、米国の世界的第三者安全科学機関であるULの日本法人として2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づいた安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(http://www.UL.com/jp)をご覧ください。

——————————————————

【一般からのお問い合わせ先】
株式会社UL Japan
マーケティング部 担当:梅田
Tel:03-5293-6032 Fax:03-5293-6001

【メディアからのお問合せ先】
UL Japan 広報事務局(MSL JAPAN内)
担当:高田、西田 Email: UL@msljapan.com
Tel: 03-5719-8901 Fax: 03-5719-8919