~難燃剤の燃焼状態における低発煙性及び一酸化炭素排出量の低減を検証~

2017年6月27 日発表
株式会社 UL Japan

米国の第三者安全科学機関であるUL Inc.(本社:米国イリノイ州ノースブルック、以下UL)は、機能性材料(パフォーマンスマテリアルズ)の分野で世界初となるVerified Mark (以下検証マーク)を化学品メーカー 株式会社ADEKA(本社:東京都荒川区)のリン系難燃剤「ADK STAB FP-2000シリーズ」に対し発行しました。ULはこの難燃剤シリーズを処方したポリプロピレン(以下PP)が、臭素系難燃剤処方PPに対して、99%の発煙ならびに89%の一酸化炭素排出量を低減することを検証し、検証マークを発行しました。

プラスチック、ゴム、繊維等の難燃剤製品市場では、ハロゲンフリーの難燃剤を用いた低発煙性の実現が要求されています。その技術的な需要を背景に、機器内配線、屋内配線、電車、航空機などの低発煙性が要求される分野で、さらに適用用途が拡大することが見込まれます。ULは、マーケティング・クレーム検証プログラムの提供を通じて、競合他社製品との差別化、並びに、市場の拡大を支援します。

ULが提供する検証マークは、独立性を保持する第三者の立場から、ULが製品性能に関する再現性の高い科学的な検証を行い、企業が競合製品からの差別化を図る際に用いるマーケティングメッセージの精度に信頼を与え、購入者の購買の意思決定に役立ちます。今回、FP-2000シリーズと臭素系難燃剤をそれぞれ添加したV-0 (1.6mm)の難燃性特性を持つ2種類のPPのサンプルで試験を行いました。これらのサンプルについて検証した結果、FP-2000シリーズを添加したPPが、臭素系難燃剤処方PPに対し「99%の発煙ならびに89%の一酸化炭素排出量が低減」されることが確認されました。

今年創業100周年を迎えたADEKAは、化学品と食品の分野に幅広い製品を提供する素材メーカーです。ADEKAの樹脂添加剤企画部長 山田 透氏は次のように述べています。「ULのVerified Markを取得することで、ADK STAB FP-2000シリーズの優位性が客観的に証明されました。Verified Markを活用して、世界中のお客様に環境に配慮した低発煙性の難燃剤を提供していきます」

 

Verified Markの対象製品
– リン系難燃剤
– 型式名:ADK STAB FP-2000 シリーズ(FP-2100JC, FP-2200S, FP-2500S)
– 製品特性:リン系難燃剤。燃焼時の黒煙と酸性ガスの発生を低減することで、火災安全に寄与する。同製品はPP、PEなどのポリオレフィンに添加使用される。

 

 

 

【Verified Markについて】
企業・組織のマーケティングメッセージ(広告表示)を第三者の立場から、客観的かつ科学的に検証し、発行するマークです。Verified Markは製品、包装、プロモーション資料などに幅広く活用できます。製品だけでなく、システム、プロセス、設備なども検証対象とすることが可能です。検証に関する詳細情報は、オンラインデータベース(verify.UL.com)とiOSアプリにて公開されています。これまでに、TV、モニター、ノートパソコン、LED照明などの製品に対し、Verified Markが発行されています。

【ULの概要】
ULは、科学の活用によって安全、セキュリティ、サステナビリティ(持続可能性)における課題を解決し、世界中の人々のために安全な生活/職場環境を推進します。ULマークがもたらす信頼が、先進的製品及び技術の安全な導入を可能にします。ULのスタッフは世界をより安全な場所にするという情熱を共有しています。その提供サービスは、試験・検査・監査・認証・検証・アドバイザリー/トレーニング・サービスなど多岐にわたります。また、安全とサステナビリティに関するソフトウェア・ソリューションを提供することで、これらの活動を支援しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご参照ください。

 

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社UL Japan コマーシャル&インダストリアル事業部 担当:山崎
Tel: 03-5293-6031 Fax:03-5293-6001

株式会社UL Japan 広報代理
アリソン・アンド・パートナーズ株式会社 (旧 フォーカスト・コミュニケーションズ株式会社)
担当:水本・塙
Tel: 03-6809-1300 Fax: 03-6809-1301 E-mail: ul_pr_japan@allisonpr.com