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近年、家庭や工場において電子機器が多数使用されるようになり、電子機器から発生する電磁波が他の電子機器に妨害を与える問題が起きています。このような妨害を電磁波妨害 (EMI: Electromagnetic Interference) と呼びます。世界各国では、EMIに対して各種の規制を設けています。

一方、その電子機器がどれだけ外部からのノイズに耐えられるかも重要になってきています。これをノイズ耐性 (イミュニティ: Immunity) と呼び、電子機器の電磁感受性 (EMS: Electromagnetic Susceptibility) とも呼ばれています。

このように電子機器には、ノイズ源となって他の電子機器に影響を与える可能性と、周囲の電子機器が発生するノイズの影響を受ける可能性の二面性があります。これらは、どちらか一方だけの対策を行えばよいというものではなく、両者のバランスが大切です。

電子機器が電気で動作している以上、周囲に電気的ノイズが発生するのは当然であり、動作速度が高速化すればするほど、ノイズの発生は増大します。これらのノイズは、対策を施して低減させることになりますが,、電子機器自身の耐ノイズ性を高めることができれば、多少のノイズがあっても正常に動作することが可能となります。

機器などの動作を妨害するような電磁妨害波をいかなるものに対しても与えず、かつ、電磁環境の妨害に耐えて満足に機能するための装置あるいはシステムの能力をEMCといいます。