レーザー光線
米国外においては一般的に、レーザー製品からのレーザー放射の潜在的危険を評価するためにIEC 60825規格シリーズが使用されます。このシリーズには以下のレーザー製品安全規格が含まれます。

   
IEC 60825-1: “Safety of laser products – Part 1: Equipment classification and requirements” 全てのレーザー製品に対して基本になるレーザー製品安全規格
IEC 60825-2: “Safety of laser products – Part 2: Safety of optical fibre communication systems (OFCS)” 光ファイバー通信システムに対する追加要求事項
IEC 60825-12: “Safety of laser products – Part 12: safety of free space optical communications system used for transmission of information” 自由空間での光無線通信システムに対する追加要求事項

 

レーザー製品をIEC 60825-1規格に対して評価する主なステップ

  1. レーザークラスの決定
    運転、保守、サービス中に被ばくの可能性がある放射のレーザークラスを決定します (通常、IECで規定された試験方法に基づいてレーザーパワーやエネルギーの測定を行うことにより実施します)。
  2. 安全要求に適合しているかの確認
    存在するレーザークラスに応じて要求される、適切なラベル、構造的特徴 (インターロック、キー制御、ビーム減衰器、レーザー点灯表示など)、ユーザーマニュアル記述などを製品が備えていることを確認します。
  3. レポート作成
    どのように製品が要求事項に適合しているかを示すIEC 60825-1試験レポートを作成します。

レーザー製品の製造者は、製品がレーザー製品の安全要求を満たしていることを示すため、あるいは、第三者安全認証マークへの依頼をサポートするための包括的な技術ファイルの一部として、IEC 60825-1試験レポートを活用できます。

IEC 60825-1要求とIEC認証

IEC認証 (レーザーの危険だけでなく全ての潜在的危険に対する評価) のために製品がUL Solutionsに提出される時、その認証プロセスにおいてレーザー安全面に対しては一般的にIEC 60825-1のレーザー安全要求を使用します。

IEC 60825-1評価プロセスにおいてUL Solutionsが提供するサービス

UL Solutionsは上述のIEC 60825-1評価プロセスの各ステップについてレーザー製品の製造者を支援しております。このサービスは、レーザー以外の安全要求も扱う各製品群固有の包括的なIEC認証に対する評価を同時に行わない場合も提供することができます。IEC 60825-1評価プロセスに関係する主なサービスは以下の通りです。

  • 製品の予備評価
    予備評価の実施によりIEC 60825-1におけるラベル、ユーザーマニュアル記述、構造要求について理解していただくことができます。このサービスは実際の製品だけでなく、計画段階の製品に対しても提供可能です。
  • レーザー試験のみの実施
    このサービスには、詳細なクラス分類計算とともにレーザークラス判定結果を含めることも可能です。
  • レターレポートの提供
    レーザー試験、レーザークラス判定、製品の構造確認の結果をレターレポートで提供します。
  • IEC 60825-1試験レポートの提供
    IECの公式Test Report Form (TRF) によるIEC 60825-1試験レポートを提供。ご要望に応じて、CB証明書付きのCB試験レポートとして、または、証明書無しの試験レポート (Informative Test Report) として発行可能です。

弊社はこれらのサービスを製造者に提供することにより、IEC 60825-1レーザー安全要求への製品適合を支援します。また、各製品群固有の包括的な安全を扱うIEC認証に求められるレーザー安全要求への対応を支援します。