【医療機器】 国内認定試験所によるISO 18562試験を受託開始

UL島津ラボラトリーが国内認定試験所による「ISO 18562 医療機器の呼吸ガス経路向け生体適合性試験」の受託を開始しました。
この度、UL島津ラボラトリーの委託試験所である島津テクノリサーチが「ISO 18562 医療機器の呼吸ガス経路向け生体適合性試験」のISO/IEC 17025の要求事項を満たす試験所としての認定をJAB (公益財団法人 日本適合性認定協会) より取得しました(*1)。
対象は、ISO 18562-2の粒子状物質試験とISO 18562-3の揮発性有機物質試験です。
(*1) 株式会社島津テクノリサーチの発表はこちらをご覧ください。
国内での迅速かつ信頼性の高い試験サービスを是非ご活用ください。
国内認定試験所のメリット
- ISO/IEC 17025認定試験所の試験レポートは、各国当局が求める医療機器の呼吸ガス経路の生体適合性データとして有効性が確保されます。
- 専門の国内エンジニアが事前相談から日本語で対応します。海外試験所と異なり、時差による遅れが発生せずタイムリーなやり取りが可能です。
- サンプルの海外輸送に伴う手間や時間、税関でのトラブルが発生しません。
- 国内認定試験所であることで、ご希望の納期に沿った柔軟な試験実施が可能になります。
- お客様の試験立会いも可能です。
ISO 18562試験(医療機器の呼吸ガス経路向け生体適合性試験)の重要性
呼吸ガス経路を持つ医療機器(人工呼吸器、保育器、CPAP、BIPAP、吸入器など)は医療現場や在宅療法で広く使用されています。
一方で、その使用時に患者へ空気、酸素、薬品ガスを供給すると同時に有害な粒子状物質や揮発性有機物質を放出する懸念があります。これらの物質は、患者の気管支や肺に直接的なダメージを与えるだけでなく、血流を通じて全身へ循環し、臓器や組織に悪影響を及ぼすリスクもあります。
そのため、ISO 18562シリーズは呼吸ガス経路から放出される粒子状物質、揮発性有機物質、経路内に生じる結露に対しての試験・評価を要求しています。2024年改訂版(第2版)では、経年劣化による分解生成物の評価も追加され、より包括的な生体適合性評価が求められるようになりました。
ISO 18562試験は、呼吸ガス経路の生体適合性を客観的に示す重要なデータとして日本にとどまらず、米国、EUそして中国と、国際的に受け入れられています。
また、ISO 18562試験は、最終製品だけでなく、ガス経路の部品(プラスチック部品・金属部品・エアポンプなどの電子・電気部品)に対して実施することも可能です。部品に対する試験は、製品完成後の不適合リスクを低減する有効な手段となります。
試験サービスの詳細はこちらをご覧ください。
環境・サプライチェーン事業部 ULShimadzu@ul.com