【プレスリリース】UL安全規格の更新がリチウムイオン・バッテリーの技術革新をけん引 ~ ULが新しい試験・評価方法を採用、多様な分野でリチウムイオン・バッテリーの活用を促進 ~
携帯電話から電気自動車、グリッド接続型蓄電などリチウムイオン・バッテリーを活用する動きはますます広がっています。調査会社フロスト&サリバンによると、リチウムイオン・バッテリーの市場は2016年までに倍増し、また、工業用バッテリーの需要はアジア太平洋地域で最も伸びると見込まれています。しかし利用が拡大するにつれ、厳密な安全対策に対するニーズも高まっているのが現状です。米国の第三者安全科学機関であるUL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)は、リチウムイオン・バッテリーの徹底研究による試験方法の改善と新しい安全規格の開発に取り組んでいます。
ULは、これまで7年間行ってきたリチウムイオン・バッテリーの調査研究の詳細を調査レポート「New Science 再生可能エネルギー リチウムイオン・バッテリー」にまとめ、発行しました。NASA、オークリッジ国立研究所など北米有数の機関は、ULと提携してリチウムイオン・バッテリーの試験方法の開発を進めています。
ULのシニア・バイスプレジデント兼チーフ・エンジニアであるドン・トルカは次のように述べています。「新しい技術とグローバル化が相対するケースが増えています。技術革新は効率性、生産性、接続性を高めますが、同時にリスクももたらします。ULは科学的研究を通じて、安全規格がリスクに適切に対応しつつ革新的な技術を発展させることに注力しています」
フロスト&サリバンによると、リチウムイオン・バッテリーの世界の生産量は、中国、日本、韓国が85~90%を占めています。また、自動車やエネルギーなどの分野で蓄電に対する需要がますます高まっており、リチウムイオン・バッテリー市場で事業を継続するには革新的技術の導入が必要です。競争力を維持するために、メーカーは価格を下げると共に、様々な用途に対応できるよう互換性の向上に努めています。
トルカは続けて以下のように述べています。「規格が厳密であれば、フォーチュン誌の企業ランキングフォーチュン500の企業も、新興企業も平等な競争の場を得ることができ、技術革新を継続できます。消費者の視点にたつと、このような研究がさらなる安全性の向上をもたらします」
ULが今回発行したリチウムイオン・バッテリーに関する報告書には、最近発表された4つの論文が掲載され、幅広い研究と洞察、並びに、業界をリードする科学機関であるULが開発した最新手法を紹介しています。
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更新/新規格:セルの規格UL 1642およびバッテリーパックの規格UL 2054が、最新の研究結果を取り入れて更新されています。セルの安全使用範囲と構造に関する要求事項が大幅に更新されています。また、大型バッテリーの新規格(軽鉄道の規格UL 1973、電気自動車の規格UL 2580、軽電気車両の規格UL Subject 2271)についても述べています。
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インデンテーション・インデュースト内部短絡(ISC)試験:バッテリーの安全規格に適切な方法として開発された画期的な試験方法です。これはULとNASAが共同開発したもので、バッテリー内に内部短絡を繰り返し、再現が可能な形で発生させることができます。この方法は円筒型リチウムイオン・セルの安全性能の評価に有効な方法であることが明らかになっています。
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フォルトツリー解析:潜在的欠陥がリチウムイオン・セルにどのように安全でない動作を引き起こすかを示すためにULが採用した方法を説明しています。この方法は、バッテリー故障をもたらす様々な関係性を明らかにすると共に、事故発生の理論と根本原因に対する理解を促します。
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リチウムイオン・バッテリーの安全動作における経年劣化現象:過去4年間に実施された調査の結果としての試験結果に注目し、小型リチウムイオン・バッテリーの安全性能の経年劣化または用途における影響や推測される結果を示します。
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【ULがグローバルに展開する5つのビジネスユニット】
Product Safety (製品安全)
ULは、世界に認められた第三者試験認証機関として、ULマークをはじめとする各種認証マークを取得していただくための試験を実施し、お客様の世界市場への進出をサポートします。
UL Life & Health (ライフ&ヘルス)
医療機器、食品加工機器、自動販売機、水道設備機器や飲料水に対し、各国法規制認証や製品の試験・評価を行うことを通じて、人々の健康を守ります。
UL Verification Services (検査・検証サービス)
エネルギー効率などの製品の性能検証をはじめEMC/無線評価試験及び認可取得/証明業務、相互接続性、セキュリティ分野など、検査・検証を主体にサービスを提供しております。
UL Environment (環境)
環境により配慮した製品の信頼性向上と普及に寄与すべく、環境表示検証サービスやサステイナブル製品認証サービスなどを提供します。
UL Knowledge Services (セミナー・情報提供)
製品安全における豊富なエンジニアリング実績とグローバル・ネットワークを活かし、お客様に有用な情報やソリューションを提供します。ULではこの事業をUL Universityと称して力をいれており、公開セミナー、講師派遣セミナーなどお客様に適した形態を選択していただけます。
【株式会社UL Japanの概要】
株式会社UL Japanは、米国の世界的な第三者安全科学機関であるULの日本法人として、2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づいた安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(www.UL.com/jp )をご覧ください。
【ULの概要】
ULは、認証、試験、検査、アドバイザリー/トレーニング・サービスの提供によって、120年間にわたり、発展を遂げてきた世界的な第三者安全科学機関です。人々に安全な生活/職場環境をもたらすというミッションの下、10,000名を超えるプロフェッショナルスタッフを擁するULは、調査/規格開発活動を通じて、安全において進化し続けるニーズの継続的促進と対応に取り組んでいます。そして、製造企業をはじめとする各種企業、貿易団体、国際的規制機関のパートナーとして、複雑さを増すグローバル・サプライチェーンに対するソリューションを提供しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。
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【一般からのお問い合わせ先】
株式会社UL Japan
マーケティング部 担当:山崎
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【メディアからのお問い合せ先】
株式会社UL Japan 広報代理
フォーカスト・コミュニケーションズ株式会社
担当:水本・大谷
E-mail: ul_pr_japan@focused.co.jp
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