レーザー光線
CDRH (Center for Devices and Radiological Health) は食品医薬品局 (FDA) に属する米国政府機関の一つです。

CDRHは米国においてレーザー製品の規制を担っています。レーザー製品を米国市場に投入、販売、または輸入する前に、製造業者はCDRHの安全要求に適合していることを確認し、CDRHへの届出を行う必要があります。一般的に、このプロセスにはCDRHの連邦規制基準 (Code of Federal Regulations) のTitle 21 Part 1010および1040に対する評価の実施、適切なレポートの作成、CDRHへのレポート提出が含まれます。

CDRHへのレポート提出までの主なステップ

  1. レーザークラスの決定
    運転、保守、サービス中に被ばくの可能性がある放射のレーザークラスを決定する (通常、CDRHが規定した試験方法に基づいてレーザーパワーやエネルギーの測定を行うことにより実施します)。
  2. 安全要求に適合しているかの確認
    存在するレーザークラスに応じて要求される、適切なラベル、構造的特徴 (インターロック、キー制御、ビーム減衰器、レーザー点灯表示など)、ユーザーマニュアル記述などを製品が備えていることを確認する。
  3. レポート作成
    どのように製品が要求事項に適合しているかを示すCDRHプロダクトレポートを作成する。
  4. CDRHへのレポート提出
    CDRHがレポートを受領すると、製造者宛に「アクセッションレター」と呼ばれる受領確認通知書を送付します。なお、このアクセッションレターはCDRHによる承認を意味するものではなく、レポートが受領されたことを示すものであることに留意する必要があります。FDA CDRH への適合性はレーザー製品の製造者の責任による自己認証です。

FDA CDRH要求とUL認証

UL認証取得 (レーザーの危険だけでなく全ての潜在的危険に対する評価) のために製品がUL Solutionsに提出される時、その認証プロセスにおいてレーザー安全面に対しては一般的にFDA/CDRHのレーザー安全要求を使用します。従って、CDRH要求への適合は、FDA関係の義務履行だけでなくレーザー製品のUL認証要求への適合に関係することがあります。

CDRHのプロセスにおいてUL Solutionsが提供するサービス

UL SolutionsではFDA CDRHプロセスの各ステップについてレーザー製品の製造者様を支援しております。この支援サービスは、ULマーク取得のための評価を同時に行わない場合でもご提供が可能です。FDA CDRHプロセスに関する主なサービスは以下の通りです。

  • 製品の予備評価
    予備評価の実施によりCDRH規制におけるラベル、ユーザーマニュアル記述、構造要求について理解していただくことができます。このサービスは実際の製品だけでなく、計画段階の製品に対しても提供可能です。
  • レーザー試験のみの実施
    製造者様自身でCDRHプロダクトレポートを作成される際にUL Solutionsが提供する試験結果をご利用いただくことができます。このサービスには、詳細なレーザークラス分類計算やクラス判定結果を含めることも可能です。
  • レターレポートの提供
    レーザー試験、レーザークラス判定、製品の構造確認の結果をレターレポートで提供します。製造者ご自身でCDRHプロダクトレポートを作成される際にUL Solutionsが提供する結果をご利用いただくことができます。
  • CDRH提出のためのプロダクトレポートの提供
    CDRHへの提出準備が整ったプロダクトレポートを提供します。

弊社は、これらのサービスを通して、お客様のFDAレーザー安全規制への遵守を支援するとともに、製品のUL認証におけるレーザー安全要求への対応をサポートします。