IEC 62368-1 第4版では、IEC 60950とIEC 60065で認証されていたコンポーネントと部品の受け入れが廃止されました。コンポーネントまたはその特性が、セーフガードまたはセーフガードの一部であり、且つ、この規格の要求または要件箇条で特定されている場合は、関連するIECコンポーネント規格の安全要求に準拠しなければなりません。

この変更により、コンポーネントの規格がIEC 62368-1に準拠している場合、最終製品に対して、第4版での認証取得が推奨されます。第4版は現時点では必須規格ではありませんが、今後の市場動向や製品認証の要件を踏まえると、コンポーネントの製造業者は、今からその導入計画を立て始めることが非常に重要です。

最終製品の製造業者にとっても第4版の影響は大きく、IEC 62368-1第4版に基づいて、試験および認証を受ける場合、電源などの付属部品もIEC 62368-1第4版での認証が求められます。電源が第2版または第3版で認証されている場合、追加の評価が必要となるため、最終製品の製造業者にとって余分な作業や認証コストの増加につながる可能性があります。そのため、多くの最終製品の製造業者は、追加の評価コストを避けるために、第4版ですでに認証されているコンポーネントを使用する傾向があります。

これは、セーフガードとなるその他のコンポーネントに対しても同様です。第4版では、これらのコンポーネントに適用されているコンポーネント規格の版数変更も含んでいますので、同様の注意が必要になります。

コンポーネント製造業者にとっては、今から第4版の認証取得の計画と予算を立てておくことで、差し迫る認証対応の負担を軽減し、市場での競争力を維持することができます。

 

62368-1 第4版 発行状況

  • IEC 62368-1第4版:2023年5月26日発行
  • EN IEC 62368-1第4版:2024年4月19日発行
  • CSA UL 62368-1第4版:2025年7月31日発行

 

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