ニチボウのイレイスチューブ消火デバイスに世界初のUL 2166P認証を発行
生命と財産を守るためのイノベーションと安全性に貢献
2019年9月17日掲載抄訳版
ULの火災安全、信頼性、品質および性能は、世界各国で高い評価を受けています。それによりULマークの付いた消火関連製品は、このマークに対する認知度の高さから、火災安全分野において圧倒的な競合優位性を誇っています。
日々変化する社会の幅広い防火へのニーズに対応するために、規格開発や新しい安全認証への取り組みが行われる消火設備業界において、ULは万全のサポート体制を実現することで常に火災安全の進歩における最前線をリードしつづけています。
このようなULの取り組みにより、今般、㈱ニチボウ(東京都品川区)のイレイスチューブ消火デバイス(ETD)が、世界初となるUL 2166P(Outline for Plastic Pipe and Fitting Assemblies used as Self-contained Automatic Extinguisher Units for Total Flooding Applications)のUL認証を取得しました。
この認証は全域放出による自己完結型の自動消火装置に適用され、使用されるプラスチックパイプ/継手に対して評価/試験が行われます。本装置は、NFPA 2001に基づきケース(または筐体)内で発生するClass Aの表面燃焼、Class Bの可燃性液体、およびClass Cの火災に対して、全域放出方式で防護できるよう設計されています。
UL 2166Pの要件は、複数のUL規格に基づいて策定されました(UL 2166: Standard for Halocarbon Clean Agent Extinguishing System Units、UL1821: Standard for Thermoplastic Sprinkler Pipe and Fittings for Fire Protection Service、UL 521: Standard for Heat Detectors for Fire Protective Signaling Systems)。UL 2166Pの発行により、自己完結型自動消火装置の製品カテゴリーとその評価基準が新たに創られました。ニチボウはETDシステムに使用するチューブ材にUL認証を取得している材料を選びました。それはUL 521(防火信号システム用の熱感知器の規格)に適合しており、ULはETDシステムの評価期間を短縮することができました。
ニチボウの杉山裕之社長は、「火災による被害を軽減するためには、出火時にいち早く火災の発生を検知し、延焼する前に迅速に消火することが最も重要です。ETDはそれ自体が感知器と消火剤ボンベとノズルの機能を持つ、電気不要のチューブ状自動消火装置で、世界で初めてUL 2166P認証を取得しました」と述べています。
ニチボウの技術とULの安全科学の専門知識が融合したことにより、ETDは消火装置としてのUL認証を取得し、安全・安心な社会の実現に貢献いたします。
ULは、火災安全分野において包括的なサービスを提供しています。詳細はウェブサイト(UL.com/firesuppression)をご参照ください。