UL、国内でEV用充電インフラの認証サービスを本格始動
~ EV試験設備の整備に伴い、次世代エネルギー試験棟を開所 ~
弊社は、環境と調和するエネルギーへの需要増加を見据え、伊勢本社敷地内のPV(太陽光発電)試験所にEV(電気自動車)用充電インフラ(充電器および充電ケーブルセット、充電回路用人体保護装置、充電コネクタ・インレットなど)を試験するための設備を拡充いたしました。 同時に、本PV試験所の名称を「次世代エネルギー試験棟」へ変更し、PV、EVのみならず、LED照明機器など次世代エネルギー関連製品への各種サービスを強化しています。
【EV用充電インフラの拡充】
次世代自動車として期待されているEVの普及には、充電インフラの整備が鍵を握っていると言われています。経済産業省が発表した「次世代自動車戦略 2010」*1によると、政府・自治体による充電器の設置目標は、2020年までに普通充電器200万基、急速充電器5,000基です。国内のEV用充電インフラ整備が進む中、各自動車メーカーおよび高速道路事業各社、自治体がサービスエリアやコンビニエンスストア、公共施設などでの充電インフラの普及を推進しています。
【EV関連製品の試験設備拡充】
EVおよびEV用充電インフラの普及に伴い、その安全性確保の重要性が高まっています。ULは、1990年代からEV関連製品向けの安全規格を開発・策定・改定してきました。ULとして初めて開所した米国ニューヨーク州メルビルのEV関連製品の試験所では、充電器、ケーブルセット、バッテリーなどEV関連製品の試験・認証などのサービスを提供してきました。今回、名称変更した次世代エネルギー試験棟の開所により、これまで国内では実施できなかった試験サービスが国内で提供可能となりました。これまで海外での実施により生じていた時差による待ち時間の短縮、サンプル発送にかかる時間およびコスト削減に加え、最新設備により納期短縮を実現できるようになりました。今後、EV充電規格においてはCHAdeMOだけでなく、コンボなど世界の充電規格にも対応し、顧客ニーズに対し、より高い満足を提供します。
【次世代エネルギー関連製品の支援】
次世代エネルギー試験棟ではPVおよびEV関連製品の試験設備のみならず、LED照明機器、PV・EV・蓄電池などに使用される端子台、コネクタ、ファンモータなどの直流機器の試験設備を新たに配備しました。これにより、次世代エネルギー関連製品の試験・認証などの包括的なサービス提供を可能としました。
【対象規格】
対象製品 | 規格名 | 規格タイトル |
急速充電器/車載充電器 | UL 2202 | Electric Vehicle (EV) Charging System Equipment |
普通充電器/充電ケーブルセット | Subject 2594 *2 | Electric Vehicle Supply Equipment |
充電回路用人体保護装置 | UL 2231-1
UL 2231-2 |
Personnel Protection Systems for Electric Vehicle (EV) Supply Circuits
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充電コネクタ・インレット | UL 2251 | Plugs, Receptacles and Couplers for Electric Vehicles |
*1) 出典: 「次世代自動車戦略 2010」:経済産業省、2010年4月12日発表
*2) Subject: 評価アウトライン(Outline of Investigation)とも呼ばれ、UL規格が発行されるまでの安全評価に適用される要求基準集。規格策定パネル(Standard Technical Panel)において検討・投票が行われた後、正式なUL規格として発行される。
【お問合せ先】
営業部 担当: 田村 美穂
E-mail: Miho.Tamura@ul.com