執筆: 株式会社 UL Japan
花澤 理宏・有森 奏・山崎 彩子

JETI 2020年10月号
21~24ページ掲載

「自動車用デバイスに求められる 電磁波遮蔽・透過効果の測定とその評価」がエネルギー・化学・プラントの総合誌 JETI (発行:株式会社日本出版制作センター)10月号に掲載されました。

安全性の確保、ドライバー・同乗者の快適性・利便性の向上等の観点から自動車には数多くの電子デバイスが搭載されている。
搭載される電子デバイスの増加に伴い、電磁波シールド材や電磁波吸収材料の需要が高まっている。一方、車外から渡来する電磁波を利用するミリ波レーダやGPS(Global Positioning System)の保護カバー材料には特定の周波数の電磁波透過性が要求される。
これら材料の指標の一つに、複素比誘電率がある。複素比誘電率は、金属や樹脂などの基材はもちろんのこと、樹脂に配合される添加材やその添加量、成形方法、周波数帯域ごとに影響を及ぼすことが知られており、材料毎に測定・評価する必要がある。
自動車用デバイスは、先に述べたシールド材、電磁波透過材料・吸収材料および金属等、単独もしくは複数の材料から製作されており、デバイス内の電波伝搬特性や透過特性は複雑である。各デバイスに要求される電磁波伝搬特性を実現するには、材料選定、形状設計および配線方法等を適切に実施する必要がある。実機を用いて材料選定やレイアウト決定等には多くの工数が必要である。これら工数を削減する技術の一つとして、シミュレーション技術がある。
シミュレーションは、実機の製作や配線を実施することなく、多要素の特性を評価でき、開発期間短縮、更には開発費用削減にも貢献できる手法の1つである。(2020年10月)

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