2014年5月19日発表

UL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)は、世界初のIEC 62368-1第2版によるCB証明書を、サムソン・エレクトロニクス、レノボ、アルファ・ネットワークというリーディング・カンパニーの製品に対して発行しました。ULは、2014年2月に発表されたIEC 62368-1第2版の正式発行を受け、ただちに同規格同版でのCB試験所としての認定を申請し、承認を得た後、2014年3月にCB試験と証明書発行業務を完了しました。

IEC 62368-1第2版で初めてCB認証を受けたハイテク製品は、サムソン・エレクトロニクス社の湾曲UHDテレビ、LCDモニター、BDホームシアター、ブルーレイ・ディスクプレイヤーと、レノボ社のオールインワン・コンピューター、デスクトップ・コンピューター、そしてアルファ・ネットワーク社のネットワーク製品です。

AV/情報/通信機器の安全規格であるIEC 62368-1は、急速に進化する技術と加速する製品革新に対応するため、ハザードベース・セーフティ・エンジニアリング(危険から始まる安全工学、以下HBSE)と呼ばれる安全科学コンセプトに基づいて開発され、製品開発の初期段階から安全な製品設計を組み込むことが重視された規格です。IEC 62368-1は、将来、現行規格であるIEC 60065(AV機器)とIEC 60950-1(IT機器)に置き換わる規格であり、主要企業各社は、新製品の投入に合わせてこの新版の使用を開始できるよう、ULの協力の下、2013年より事前準備を進めてきました。この数年にわたるULとの提携によって、これらの企業は、IEC 62368-1を利用することによって、従来の60065と60950-1規格に比べてより柔軟で競争力のある製品設計が可能になることを学びました。今回の新版での製品認証は、これらのリーディング企業が新規格の採用及びその影響に積極的かつ計画的に取り組んでいること、並びに、その製品は、従来の安全規格の枠を超えた進化を遂げ、次のレベルに到達したことを表しています。またこれにより、その技術と先見性、実力が、世界中の電子機器業界に改めて示されることとなりました。

第2版は、第1版での経験を踏まえて様々な改善が取り入れられ、より成熟・洗練された規格であるため、今後、世界各国で広く採用されることが見込まれています。2014年3月にはIECEE CBスキームの有効規格となり、ULが起案者を務めたテストレポートフォーム(TRF)も発行されました。これによりULなどの認証機関(NCB)は、CBスキームの下で同版での認証発行が可能になりましたが、いちはやく認証発行を行ったのがULでした。

ULはこれまで長期間にわたって、業界と緊密な連携をとりつつ、様々な委員会、並びに、IEC の技術委員会であるTC 108で主導的役割を果たすなど、国内外問わずIEC 62368-1の開発に関わってきました。一方、多くの製造業者に、導入するために必要となる規格のコンセプトや要求事項に関する知識を学ぶ手助けをしてきました。現行規格にはない大きな設計柔軟性をもたらすこの新たな選択肢を習得するには、一定の学習が必要です。ULは今後も、電子機器業界との深い絆を通じて、この新規格とHBSEというコンセプトの活用を支援すると共に、革新的新技術の迅速な市場投入を実現する柔軟性と汎用性に優れた安全設計ソリューションの創出に寄与します。これにより消費者の誰もが引き続き安全に製品を使用することができます。


【株式会社
UL Japanの概要】
株式会社UL Japanは、世界的な第三者安全科学機関であるULの日本法人として、2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づく安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(www.UL.com/jp)をご覧ください。

ULの概要】
ULは、認証、試験、検査、アドバイザリー/トレーニング・サービスの提供によって、120年間にわたり、発展を遂げてきた世界的な第三者安全科学機関です。人々に安全な生活/職場環境をもたらすというミッションの下、10,000名を超えるプロフェッショナル・スタッフを擁するULは、調査/規格開発活動を通じて、安全において進化し続けるニーズの継続的促進と対応に取り組んでいます。そして、製造企業をはじめとする各種企業、貿易団体、国際的規制機関のパートナーとして、複雑さを増すグローバル・サプライチェーンに対するソリューションを提供しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。

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