リチウムイオンバッテリセルの設計と構造における技術進歩は、モバイル技術が広く普及する上で重要な役割を果たしてきました。この進歩により、あらゆる種類のエネルギー利用デバイスにおける重要な技術革新が可能となり、バッテリ駆動アプリケーションの適用範囲が、産業用、商用、住居用の電力システムだけでなく、自動車やその他のモビリティーにも拡大しました。

一方で、エネルギー密度とサイクル寿命の向上したバッテリセルの設計と構造によっては、安全性のリスク、特に、リチウムイオンバッテリに使用されるセパレータが可燃性電解液を用いたセルに使用される場合、その選定、設計、製造に関連した問題によって可能性が増す場合があります。これらの問題により、バッテリの堅実性が損なわれ、熱暴走や発火、あるいは爆発にさえつながる恐れのある内部短絡の可能性が高まる一因となることがあります。

本白書では、リチウムイオンバッテリセルにおけるセパレータ材料の重要性と、電池に関係する安全性リスクを低減する上でセパレータ材料の認証が果たすことができる役割について解説します。バッテリの安全性に関する一般的な懸念事項やバッテリセパレータの材料に関する特有の安全面の懸念事項について解説します。次に、UL 2591「バッテリセパレータの調査概要」に基づくセパレータ部品の試験および、部品認証のメリットについて解説します。

 

 

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