15年以上の車載機器に対するEMC試験の経験と豊富な実績を基に、建設機械・土工機械、フォークリフト、クレーン、バス、トラック、電車、大型農機、小型飛行機などの大型モビリティ機器に対するEMC試験サービスを提供しています。ISO/IEC 17025認定を受けた国内最大規模の特別仕様大型電波暗室を是非ご活用ください。

近年、建設現場の安全性や生産性の向上、環境への配慮などの観点から、建機などへのICTの導入や電動化が加速し、自動運転の開発も進んでいます。一方、多くの電子部品が搭載される設備では、電磁ノイズによる電子部品同士の電磁干渉が、重大な事故につながる可能性が指摘され、電磁ノイズや電磁干渉が原因で引き起こされる事故を防ぐために、EMC(電磁両立性)試験の重要性が高まっています。

海外では、建設機械に対するEMC要求に変化が起きており、建設機械向けの最新EMC規格「EN ISO 13766-1, 2:2018」 が、2021年7月1日より強制化されました。EUでは、上市する建設機械に対してEU整合法令への適合と機械へのCEマーキングの表示を要求しています。2014/30 EU EMC指令の整合規格「EN 13309:2010」は取り下げとなり、最新規格である「EN ISO 13766-1,2:2018」が強制化されました。この強制化により、EMCで要求される放射イミュニティの上限周波数が拡大し、新たに建機本体に対して電波照射が求められるようになります。またEUだけでなく、南アフリカ(SABS)では2017年6月1日から新しいEMC 認証制度が開始され、同様に建機の完成品に対するEMC試験が要求事項として規定されています。

その一方で、日本国内で建機など大型機器実機でのEMC試験に対応できる電波暗室が不足しており、大型機器が利用可能な電波暗室は数少ない存在となっております。

大型モビリティ試験棟(電波暗室大扉)特別仕様の大型扉

大型モビリティ試験棟(電波暗室内)電波暗室内

大型モビリティ試験棟(外観)組立エリア及び建屋

大型モビリティ機器実機に対応した大型電波暗室

UL Solutionsは建機向けのEMC試験棟「大型モビリティ試験棟」を三重県伊勢市に新たに稼働させました。「大型モビリティ試験棟」の大型電波暗室は、第三者機関として建機(実車)の利用が可能な暗室仕様を満たす国内最大規模の特別仕様の電波暗室です。本暗室の仕様範囲内であれば、建機に限らず、自動車、フォークリフト、クレーン、バス、トラック、電車、大型農機、小型飛行機等のEMC試験対応も可能です。

(動画: Advancing Innovation in Large Mobility)

大型モビリティ試験棟の特徴

  • 建設機器などの大型機器に対応した国内最大級の特殊仕様大型電波暗室
  • 耐荷重:100トン
  • 電波暗室扉:幅8.0m×高さ8.0m (スライド式段差無)
  • 電波暗室内寸法:縦18.2m×横23.2m×高さ11.0m
  • 建屋寸法:縦25.3m×横37.0m×高さ11.7m
  • その他設備:排ガス設備、ガス検知、暗室前組立エリア (30×50 m)、遠隔非常停止システム、装置固定フック、天井クレーン (3t未満)
  • 対応周波数:20-1000MHz 100 V/m、1-2GHz 30 V/m、2-2.4GHz 10 V/m、2.4-2.7GHz 5 V/m
  • 認定:JAB, A2LA, SABS, VCA
  • 小型電波暗室も1基併設しており、部品に対するEMC試験も実施可能
対応規格  
EN ISO 13766-1/-2 建設機械EMC (新)
EN 13309 建設機械EMC (旧)
JIS A 8316-1/-2 国内建設機械EMC
ISO 11451-1 車両イミュニティ共通
ISO 11451-2 車両放射イミュニティ(ALSE)
ISO 11451-4 車両BCI
ISO 11452-1 部品イミュニティ共通
ISO 11452-2 部品放射イミュニティ(ALSE)
ISO 11452-4 部品BCI
ISO 10605 車両 / 部品 静電気
CISPR 12 車両エミッション
CISPR 25 部品エミッション
ECE Regulation No.10 自動車国際規制EMC
ISO 14982 農・林・造園・園芸用機械向けEMC
ISO 7176-21 電動車いすEMC
EN 50498 アフターマーケット品EMC
EN 12895 フォークリフトEMC

各種EMC試験に対応可能です。他にも車載機器EMC試験を多数実施可能ですので、詳しくはお問合せください。

UL Solutionsをご利用いただくメリット

  • 建機本体でEN ISO 13766-1/-2への適合を支援
  • ISO/IEC 17025認定電波暗室
  • 南アフリカSABS認定試験所としてSABS認定試験及び申請が可能
  • JIS A 8316-1/-2(土工機械及び建設用機械のEMC規格)、サウジアラビア(SASO)にも対応可能
  • 2020年7月開所以来、50モデル超の建機の試験を実施 (2021年5月時点 実績)
  • 鉄クローラー走行可能/排ガス設備有/100トンの耐荷重に対応/光CAN設備有/安全装置有
  • iNARTE(EMC技術資格)を有するスペシャリストが50名以上在籍
  • SAR試験、Wi-Fi・Bluetooth・RFID・UWB・ミリ波・サブギガ・NFC・5G・Qiなどの無線技術を使用した無線機器に対する測定/試験及びロゴ認証も提供
  • 約200か国/地域の電波法規制情報を保有し、年間5000件以上の電波法申請代行の実績で、お客様のスムーズな上市をサポート

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